■平成15年(2003)7月号
山梨県中小企業団体中央会機関誌■平成15年度中小企業組合活性化情報
7月号の紙面から
主な内容
●新委員会がスタート 8委員会で全国大会への提出議案等を審議
●中小企業者等の電子商取引の安全性を確保します
●コラム「息吹(いぶき)」
●景況情報
●金融アラカルト(山梨信用金庫、商工組合中央金庫)
●Q&A「組合員脱退に伴う手続きについて」
●県内トピックス 活動あれこれ
●平成14年度活路開拓事業報告
●専門家講座 「企業再生・再構築の考え方」
協同組合 山梨県FPセンター理事長 山田一郎氏
●研修日誌
●ジョブサポートだより
●甦る、中心商店街 |
7月号詳細記事
■研修日誌「インターンシップとは」
学校は大人になるための準備期間(=機関)である。大人になる通過点としての学校では出口が職業と結びつかなければならない。進路指導では、「自己理解、分析」を通じて、将来の進路を「自己決定」させていく。現在の自分は何者であるのかを問い<自分探し>そして、何者になるのかを<将来の自分探し>考えさせる。進路指導は個人尊重主義、「自己」を起点に置いている。「自己決定が自己実現につながる」といった考え方が前提にある。自分の内なる声を聞き、探し求めることのは、大変で「今がよければそれでいい」と思っている生徒には苦痛である。やりたい仕事を探し出そうにも、その判断は実際の経験にもとづいていない。だから仕事をイメージや想像で決めるしかない。さらに、希望が見つかっても、その進路につけるかどうかは自分だけでは決められないという制約がある。いずれにしても、将来の自分を決める就職を生徒が在学中に決定させることは非常に難しいのが現状だ。
若年層(15〜24歳)の02年の失業率は9.9%。全体平均の約2倍だ。フリーターは00年の統計で8年前のおよそ2倍の200万人。急増するフリーター対策に国は「若者自立・挑戦プラン」の方針を決めるなど、本腰を入れてきた。学校でできることは限られているが、その一つがインターンシップ(働くことを体験する)である。これは、生徒が企業で仕事に携わることで、勤労の尊さ、創造の喜びを実感し、望ましい勤労観・職業観を身につけるために行う。山梨園芸高等学校ではキャリア体験学習・インターンシップを「学校設定科目」として教育課程に位置づけた。平成14年度は、1年生全員の117名が63企業において9月17日から20日の4日間体験実習を実施した。参考までに生徒が何を感じ何を身につけたか感想文を載せた。
インターンシップを終えて 食品化学化1年女子
私は、マイカルSATY(石和)で4日間実習をしました。そこで、仕事の厳しさをなどを学びました。「服装・身だしなみは、その人の第一印象を決定づけます。きちんとした清潔な身なりは良いイメージを相手に与えるとともに自分の気持ちも引き締めます。同じ服装をしていても着方や姿勢でだらしな印象を与え、ひいては商品そのものも悪いという印象すら与えることにもつながる。自分の好みではなく、お客様から見て感じが良いかどうかを基準に、一人一人が会社の代表であるという気持ちでお客様に接するようにしましょう」と、教わりました。それから挨拶も学びました。接客5大用語です。「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」「恐れ入ります」「少々お待ち下さい」「かしこまりました」これらの言葉は大きな声ではっきりと言うことを教わりました。普段学べないことをいっぱい学びました。この経験が、どこかで役に立つといいと思います。インターンシップを終えてやって良かったと思います。社会の厳しさや、仕事の楽しさをたくさんマイケルSATYで学んだからです。また、このような機会があれば学んだことを生かして怒られる事のないようにしたいと思います。それから大きな声が出なかったので、次には「声が大きくていいね」と言われるぐらい声を大きく出し、頑張りたいと思います。最後にこのような機会を与えてくださったSATYに感謝しています。
企業には負担をかけるが、次の世代を育てるためにインターンシップで高校生を鍛えてもらい、「働くということ」を考えるきっかけを是非与えて頂きたい。(荒井良平)
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