■平成15年(2003)4月号
山梨県中小企業団体中央会機関誌■平成15年度中小企業組合活性化情報
4月号の紙面から
主な内容
●やまなし創業連携・企業経営刷新プラザ 有志500人集う
●平成15年度税制改革
●コラム「息吹(いぶき)」
●景況情報
●金融アラカルト(甲府信用金庫)
●Q&A「共同事業の基本理念とは」
●県内トピックス 活動あれこれ
●山梨県内事業所に対する環境問題調査結果概要
●新加入組合紹介「山梨韓日貴金属協同組合」
●専門家講座 「先行き不透明な時代の生活防衛」
協同組合山梨FPセンター 理事長 山田一郎氏
●青中だより
●ジョブサポートだより
●郡内だより
●研修日誌
●中小企業組合士に組合の女性事務局職員2名が合格 |
4月号詳細記事
■やまなし創業連携・企業経営刷新プラザ 有志500人集う
中央会は、創業と経営革新を支援するための事業として「やまなし創業連携・企業経営刷新プラザ」を3月7日、昭和町アピオ甲府において開催した。プラザは「創業支援セミナー」と「経営刷新セミナー」、企業組合や企業の先進事例を集めた「展示交流会」の3部門によって構成され、県内の創業予備軍・経営者等延べ500人が参加した。
【経営刷新セミナー】
「経営刷新セミナー」で挨拶を行った宮川睦武中央会会長は、企業の経営刷新に触れ「知恵は無限であり、経営の革新に意欲的に取り組むとともに、独創的な技術やノウハウを活用して事業活動を進める企業の活躍こそ、我が国を活性化させていく原動力」と、経営者としての姿勢について語った。
「モノづくりに活きる産学連携」と題した講演で、山梨大学助教授で山梨大学地域共同開発研究センター副センター長である鍛冶克彦氏は、産学連携の重要性に触れ「新しい産業の創出には産業界と大学や研究機関とが連携し“知識”を“知恵”にかえていくことが必要」と述べ、これからのモノづくりに産学連携が欠かせない存在であることを解説した。またキリンビール�在籍時の企業内改革に触れ、これまでの概念からの脱却を目指した取り組みに受講者は熱心に聴き入った。
講演会後に行われたパネルディスカッションでは、鍛冶克彦氏がコーディネーターとなり、県内で活躍する経営者として滝口友樹哉氏(�アルソア本社/代表取締役社長)、津金洋一氏(�ミラプロ/代表取締役社長)、渡辺洋氏(�サン宝石/代表取締役社長)の3氏をパネリストに、「顧客満足を重視する経営−そのビジョンと展開−」をテーマに各社の事業展開・経営戦略が披露された。組織管理に関する事項では各企業のカラーが鮮明になったが、管理上、社員のモチベーション向上策を講じていることが共通していた。
【創業支援セミナー】
セミナー冒頭の挨拶で内藤悦次中央会副会長は、我が国の創業率の低下は経済の低迷に大きく影響している事を憂い、本日のセミナーが創業・開業に対する意識の高揚に繋がることを期待する旨を述べた。
続いて企業組合制度を活用した創業事例として、岩手県の企業組合コンシェルジェの理事長コーエン千春氏が講演を行い、女性が抱える問題解消を目的に、それぞれの特技や資格を活かし共同受注などに取り組んでいる組合の活動や、組合設立にいたる経緯を紹介した。組合立ち上げ時には組合事業は順風満帆とはいえず、あきらめずに営業続けたことで徐々に受注が増えていったという体験談は、創業の厳しさと、諦めず努力を続けることの大切さが伝わる内容であった。
講演後のパネルディスカッションでは、自らが中小企業診断士として独立し、現在(協)山梨総合コンサルタントの理事長として活躍している白倉信司氏がコーディネーターを務め、「変化の時代、今こそチャンス」をテーマに、尾山敦子氏(企業組合山のパン屋桑の実/理事長)、コーエン千春氏、堀内勲氏(�応微研/代表取締役社長)がパネリストとなり、創業・開業について討論が行われた。
それぞれの創業の動機・きっかけ・苦労話が語られ、パネリストの身近な体験談は、創業・開業を目指す受講者にとって勇気付けられるものとなった。
【展示交流会】
展示交流会は、県内の企業組合や各セミナーの講師が経営する企業、山梨県商工労働観光部、やまなし産業支援機構や政府系金融機関など21団体(企業)が展示ブースを設け、来場者に先進的な企業の刷新、新事業への取り組み等の事例、中小企業支援制度や融資制度などの情報を提供した。
今回の事業は、創業促進策の一環として2月に施行された企業組合制度の普及が目的であり、本県を含め全国24都道府県の中央会で実施された。
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