■平成15年(2003)3月号
山梨県中小企業団体中央会機関誌■平成14年度中小企業組合活性化情報
3月号の紙面から
主な内容
●求職者約300人が参加し、求人求職ガイダンスを開催
●150人が集い第4回中央会女性部県大会を開催
●コラム「のろし」
●景況情報
●金融アラカルト(やまなみ信用組合、商工組合中央金庫甲府支店)
●Q&A「脱退予告に関する問題」等
●県内トピックス 活動あれこれ
●「ジョブサポートやまなし」オープン
●MEET THE 理事長「自然木の良さを生かしたものだけを提供したい」
ログクラフト事業協同組合 理事長 斎藤友一氏
●専門家講座 「今だからこそ!従業員を活かすコツ」社会保険労務士 雨宮隆浩氏
●組合事務局経験交流会を開催
●支所日誌
●研修日誌
●若者の声 |
3月号詳細記事
■若者の声 「卒業後の未来」
3月と言えば卒業式。高校で最も重要な行事は卒業式である。誰もが経験するが、高校の卒業式が一番夢と希望に満ちあふれている。ある者は進学が決まり、ある者は就職が決まり社会に出ていく。一昔前では、進路が決まっていないのは、浪人する生徒であった。ところが現在では、進学はチャンスが多く、就職の方が非常に厳しい状況にある。
年功序列、終身雇用体制が崩壊し、各企業が高卒者を採用してじっくりと一人前になるまで教育していこうとする余裕がなくなっている。そして、アルバイト、パート、派遣社員などの流動労働力に頼って人件費の削減を図っている。即戦力で使える人材のみを確保することを続けていると、若い労働力が育たない恐れがある。
次に、ある高校の卒業生に10年後の自分の姿を想像して一言語ってもらったものを紹介する。10年後は28才、アメリカ人の嫁さんを見つける。平凡な会社員。金の亡者。10浪中で、頑張っている。ドリンク飲んで仕事に頑張って、金持ちになる。何になるかはわからないが、凡人にはなりたくない。28才になり結婚している。医者になってる。中国に行っている。ベリーゴージャスな生活。夏はアルバイト、冬はモーグルの生活をする。10年後は独身で、あと5年は遊ぶ。結婚して子供は3人、男女男の順でマイホームで暮らしている。プロレスはオレがつぶす。きっと結婚している。山梨県の頂点に立つ。ハーレーに乗ってアメリカ大陸横断の旅をする。1級土木施工管理技師になる。やきとり屋をしている。司法試験に合格して、裁判官になる。サバンナで動物観察をしている。気楽な仕事をして気ままに過ごす。大きな家、大きな庭、大きな池がほしい。30才で一発で1級建築士の免許が取れるように勉強している。自分のしたい仕事をしている。自分のしたい仕事が出来て、結婚もできればいいと思う。看護婦か保健婦になって、世の中に貢献していたい。パリに住んで幸せな生活を送る。結婚していたい。動物を愛護する。子供をそろそろ欲しい。病院で作業療法士として「ずいずいずっころばし」をしている。日本にはいない。結婚している。看護婦になり、充実した生活を送っていたい。悪を憎み、世のため、人のために生きている。
ここには、明るい未来を期待し、海外への憧れ、職業、結婚、家庭などへの夢や希望が語られている。これからの日本の経済にはこれらの若者の力が必要不可欠である。また、それを上手く引き出してやるのは、大人の役割である。中学生・高校生に対する生活体験や職業教育を充実させる必要があると思う。親の働いている姿を知らない子どもたちも多くいる。山梨県では専業農家が減り続け、中小企業や個人商店の経営も非常に厳しい状況にあり、自営業者には苦しい時代である。課題は山積みであるが、次代を担う若者に希望を与えることを真剣に考えて取り組んでいきたいと思う。
(県教委派遣研修生 奥山誠一)
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