■平成14年(2002)4月号
山梨県中小企業団体中央会機関誌■平成14年度中小企業組合活性化情報
4月号の紙面から
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月号詳細記事
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事業再構築により菓子業界の活性化を目指す
山梨県菓子工業組合 代表理事 鈴木和雄氏
■食品関連事業者を取り巻く環境が、大きく変わっているようですが?
表示に関しては、JAS法改正に伴う加工食品の品質表示、遺伝子組み替え食品の表示、アレルギー食品の表示、リサイクルのための識別表示が昨年4月1日施行となった。
また、5月1日より食品リサイクル法が施行され、再生利用等の実施率を平成18年度までに20%に向上させる責務が課されている。
循環型社会の中で企業の存在のあり方が問われており、組合では組合員を対象に食品の危機管理対策に対する講習会等を開催している。
■組合活性化のための取り組みは?
組合では各種施策を活用しており、平成11、12年度には事業再構築雇用管理モデル事業に取り組んだ。
委員には青年部を中心に選び、11年度は経営実態調査、雇用実態調査の現況・把握分析から今後の方向性を探り、12年度はモデル事業として消費者ニーズの把握のためのモニター事業、オリジナルブランドの商品開発へ向けた共同勉強会、情報化対応のための雇用管理研究会、雇用管理改善を行った。
特にモニター懇談会で実施したブラインド試食調査によると、組合員の製品は、大手の製品に比べても味の評価において遜色ないことがわかった。
また、アンケート調査によると、贈答品に使う場合はブランド力のある商品、家族で食べる場合は値頃感のある商品と消費者が使い分けていることもわかった。
そこで、本年度は、オリジナルブランドの商品開発に向け、環境に配慮したお菓子のパッケージデザインを行っている一方、各社の技術力のアップとオリジナル製品づくりのために和菓子及び洋菓子技術講習会を開催している。
青年部を中心に若い技術者が参加しており、若手の斬新なアイデアを取り入れた新作の完成が期待される。
■業界への貢献が評価され、県政功績者表彰・中央会会長表彰を受賞されましたが?
今日の私があるのは、両親に好きなことをさせてもらったことと、全国にいる友人・諸先輩の出逢いと、その方々の知恵を借りて自分なりに活かしてきたことのお陰である。
また、私は運転が好きで、若い頃菓子卸問屋の運転手をさせてもらった経験から、「モノづくり」も大切であるが、販売力をつけることが重要であることを学んだ。
我が社は、製造は、専務、常務に任せて、私は専ら取引先開拓のための営業を行うとともに、組合理事長、全菓連及び各種団体の役員として飛び回っている。
今回の受賞に感謝し、今後も菓子業界の一層の発展のため、微力ながら尽力していく所存です。
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